2018/12/10

DAOコン(PEE)を静音化改造した

初投稿です.

このブログ,2010年5月には開設してたっぽいんですけど,8年放置してたらしいです.柿かよ.



DistorteDでIIDXを初めて触り,tricoroあたりからIIDX,BMSを継続してプレーしてきたわけですが,つい先日DAOコンを買いました.

GAMO2 online shop / Platinum Edition Evolution EMP

本題はPEEの静音化改造をしたので,手順だとか,どのくらい静音化できたかってことをまとめていこうと思います.



1. 材料調達

静音化するには色々な材料が必要になってきます.早速買いに行きましょう.

今回自分が買ったのはこんな感じです.

表1. 静音化材料
名称 用途 値段(税別) 備考
配管パテ
コントローラ内部埋め
70円
200g,3個(注:失敗)
緩衝材スポンジ
コントローラ内部埋め
---
低反発ウレタン
コントローラ土台
938円
30 × 200 × 200,2個
ゴムロール
ボタン静音・ハマり防止
188円
0.5 × 50 × 1m(注:失敗)
サージカルテープ
ボタン静音・ハマり防止
---
包帯留めるやつ
シリコンスプレー
潤滑剤
348円
無溶剤タイプ
MonsterEnergy

190円
CalorieMate
158円 チョコ

税込 3,378円ですね.まぁ,こんなものだろう…
各材料の詳しい説明は解説中に使用したタイミングでします.失敗しすぎでは?と思ってもしばらく忘れておいてください.
サージカルテープは家にあったので買いませんでした.おそらくコレです.

Amazon : 3M トランスポア サージカルテープ プラスティック 半透明 12.5mm幅x9.1m 1巻入り 1527EP-0 3M(スリーエム)

不織布タイプとプラスチックタイプがあるようです.今回使用したのはプラスチックタイプですが,マスキングテープでも代用できることからどっちでもいいです.これどっちでもいいんかな?やよくないかもしれへんわ.紹介すんのやめとくわ.確信がないわ.どっちでもいいかどうかわからへんから.



2. 静音化改造

いよいよ静音化していくわけですが,失敗すると数万で買ったコントローラがデカい物置になります.画像多めで解説していくのでページ長くなりがちです.堪忍して.

2.1 準備編

とにもかくにも,DAOコンを開けてしまわないと静音化できません.開けましょう.

図1. djDAO Platinum Edition Evolution 俯瞰

DAOコンです.おもむろに裏返します.裏返すとボタンが押されっぱなしになるので,クッションや布団の上に置くと良いです.浮かせるのは安定しないので推奨しません.

図2. PEE 裏面

ゴム足の部分を持って引っ張り上げるとマグネットが外れて裏面が外れます.おっ開いてんじゃーん!マグネットはそこそこ強いので爪でいくと割れたり傷んだりします.(一敗)

図3. PEE 鍵盤側内部

配線と基盤とスイッチがあります.実筐体は上から六角レンチで開けるんですが,DAOコンは下からです.すぐにスイッチ側が触れるのは良いですね.静音化に向けて本体とボタン・スイッチを分解していきます.
解説ブログを書く・書かないは別としてココの写真は撮っておいた方がいいです.

図4. 1~7鍵,START・SELECTスイッチ分解

1~7鍵(画像上側)は真上に思いっきり引っ張ると抜けます.START・SELECTスイッチ(画像下側)は一度反時計回りに捻ってから抜きます.1~7鍵がIIDXのランプホルダ,START・SELECTスイッチがSDVXのランプホルダって感じですね.

図5. 配線ネームタグ

これは完全に余計な作業なのですが,配線にネームタグをつけておくとわかりやすいかもしれません.実は基盤に指す場所を間違えなければ混線しないです.(無駄)

図6. 基盤コネクタ抜去

スイッチが取れたら配線も基盤から抜いてしまいましょう.実は抜かなくてもいいのですが,邪魔になるので自分は抜いてしまいます.基盤部に挿さっている白いコネクタをグリ,グリとやって抜きます.コードを持って抜かないようにしましょう.簡単に断線してしまいます.

図7. 鍵盤側抜去後

全部取りました.ここからが静音化改造の作業になります.マジで縦長すぎるブログ記事になりそう…



2.2 左官工編

まず取り掛かったのは「パテ埋め」です.こちらの記事を参考にしました.
DAOコンの静音対策について

図8. PRO-ACT 配管パテ 200g

3つ(失敗)も買ってきたパテを使ってコントローラ内の空間を埋めていきます.パテは非硬化性のものを買いましょう.セメント埋めるわけではないので.
素手でも大丈夫です.紙粘土触ってる感じです.紙粘土でもいいのでは?

図9. 配管パテ 埋め込み

パテをおもむろに突っ込んでいきます.参考記事でも言及されてますが,完全に埋めてしまうと鍵盤部が取り外せなくなってしまう恐れがあるので,隙間を作るために定規等で壁を作りながら埋めていきましょう.PEEだと余白のある15cm定規がちょうどの大きさです.あまりにも収まりが良すぎてパテで埋めたあと抜けなくなりました.何とか帰って来てもらいましたが油で汚れてたのでこのあと普通に捨てました.かわいそう…

図10. 配管パテ 埋め込み終了

パテを突っ込み終わりました.きったねぇ!(辛辣) クソだ…(雑作業)
鍵盤部のスイッチを挿抜しやすいよう高さを揃えて埋めたのですが,パテが思ったより硬くて均すときに見栄え悪くなりました.


散々パテ購入を失敗したと言っていましたが,理由を発表したいと思います.

図11. 配管パテ余剰分 約300g

盛大に余らせました.2袋目の半分ほどと,3袋目が完全に余りました.失敗分を考慮しても400gあれば充分です.FPSやFP7なら300gでもいいかもしれません.鍵盤部分はそこまで大きさ変わったっけ?

図12. 一時配線(動作テスト)

パテ埋めが終わったら一度配線しなおして動作確認しましょう.一曲やる必要はないですがLEDが光るか,入力が通るか,ボタン埋まり等が無いか確認します.
配線は間違えないようにしましょう.コネクタには上下があるので線の色を覚える必要はないですが,挿す場所を間違うと混線します.だから,撮っておく必要があったんですね.



2.3 中世の拷問編

続いて取り掛かったのは「ボタン調整」です.こちらの記事を参考にしました.
Re:sweet : 【DAOコン】簡単に出来る初期メンテナンスについて
[dao]FP7レビュー+改造レポート | LiA.-BE MUSiC PLACE

まずは先程組み立てたスイッチ・ボタンを再度分解します.中世の拷問はもう始まっています.

図13. ボタン抜去

スイッチを抜いたら,ボタンもコントローラ本体から取り外します.ネジになっている留め具を外すとボタンがコントローラから外れます.浮かせているとそのまま落下するので気を付けましょう.(無敗)

図14. ボタン分解

ボタンも,接触部分(白色)と土台部分(黒色)に分解できます.裏側の白い足を内側に摘まむと引きずり出せます.接触部分側にはバネが入っているので落とさないようにしましょう.

図15. バネ取り外し

ボタン調整は最初にバネから調整します.特に決まった順番はありません.無くさないようにしましょう.

図16. KURE シリコンルブスプレー

バネ調整といっても,シリコンスプレーを吹き付けるだけです.ただふつうに人体に有害なので取り扱いは気を付けましょう.
あとこの作業のあと部屋の床がスケートリンクになったので室内作業はオススメしません.助けて.

図17. シリコンスプレー塗布

シリコンスプレーをバネに吹き付けるわけですが,スプレーの圧でバネが飛んで行きがちです.しかし素手で持つと冷たすぎて簡単に死んでしまうのでピンセット等でつかんで作業しましょう.吹き付けが終わったらティッシュや乾いた布で吹きます.これを7鍵分します.DPならばその2倍です.まだ序の口です.

図18. WAKI NRゴムロール GR-01

次にボタンの土台部分にゴムシートを貼り付けていきます.コルクシートやゴム手袋でも代用できるらしいですが,あまり分厚くないものを使いましょう.0.01mm~0.5mmくらいが妥当かと思います.

図19. ゴムロール採寸

土台部分の穴の両側(詳しい図は後ほど)にゴムシートを切り貼りします.実測の結果は…10mm × 22mmくらい?(違います)1鍵盤ごとに2枚必要で7鍵あるから…

図20. ゴムロール採寸 失敗

なんか飛び出してね?完全に測り間違えました.8mm × 22(23)mmくらいがベストです.

図21. ゴムシート 粘着テープ接着

ゴムロールを切った小片のゴムシートに粘着面をつけるため両面テープを付けていきます.粘着面のあるゴムシートならばこの作業は必要ないです.このあたりから感情が消えだします.

図22. ゴムシート接着

ゴムシートを土台部分に接着します.黒に黒だったのでフラッシュ焚いたら余計によくわからんくなりました.
この時に粘着テープがゴムシートから飛び出していたり,ゴムシート上に粘着が付いていたりすると,プレー時ボタンを押したときにひっついて帰ってこなくなります.
あとゴムシートも盛大に余らせました.いやコレについてはちょうどいい大きさの商品が無かったから…これでも一番小さいやつだから…

図23. サージカルテープ接着

続いてサージカルテープを接触部分に接着します.2mm程度の高さで,ボタン部分の幅に合わせて接着します.この時に半透明の部品と白色の部品にまたがって接着すると,痛化する時に外せなくなり鍵盤の中が換装できなくなります.
7鍵盤 × 4面で28枚切る必要があります.貼りミスがあるとボタンが押し込まれたときに捲れ上がってボタン埋まりの原因になります.このあたりで感情が消えます.

図24. ボタン再組立

やっと拷問から解放されます.ボタンをもう一度組み立てなおし,コントローラと固定します.図のようにバネが傾いているとストロークが変わってしまうので,ペン先かドライバーで歪みを直しましょう.



2.3 その他編

最後に,スポンジをコントローラ内に詰め込んで振動を抑えます.最初に購入した低反発ウレタンはここでは使いません.緩衝材として余っていたスポンジを使用しました.

図25. スポンジ詰込

パテで鍵盤の隙間を埋めた上から,スポンジで更に隙間を埋めます.ボタンやスイッチに干渉しすぎるとボタン埋まりや配線抜けの原因になるので,だいたいの気持ちで入れます.

図26. ポリエチレンシート詰込

更にスポンジの上から,ポリエチレンシートで蓋をします.正直コレに意味があるのかはわかりません.マグネット部分は露出させるようにしましょう.
以上でコントローラの静音化は終わりです.マグネットで閉めてしまいましょう.

図27. WAKI 低反発ウレタンフォーム PUF-05

コントローラが静音化されても,机の上に直置きすると結局机側で音が響きます.購入したウレタンフォームをコントローラの底に接着して打鍵の衝撃を和らげます.

図27. ウレタンフォーム接着

つけました.(雑)
元からあったゴム足が完全に無意味になりましたが,防振性は向上します.ただ低反発素材なのでコントローラの重さでも完全に沈みきらず,結果として元より高くなります.机の高さが調整できない場合は考慮したほうがいいと思います.いまだに学習机改造して使ってる自分みたいな人は対処できますね.いんのか?
また打鍵のたびに沈むわけでは無いですが,多少は安定性が失われます



3. 感想・まとめ

結果として,プレーしてる本人の聞こえ方としては音量はあまり変わりません. ただ何も収穫が無かったわけではなく,響きは確実に抑えることができました.防音というより防振?どちらも原理は同じっぽいけど.
部屋に響き渡ってた打鍵音はコントローラ内だけで響くようになり,シリコンスプレー等の効果でストロークも滑らかになりました.価値はある.


図28. 最安値静音化

静音化だけなら鍵盤の上にタオル等を載せるだけでも大きく効果はあると思います.ただ痛コン化した人など鍵盤が見えてほしい人は,パテを詰めるなどしたほうが良いかと思われます.全部やってもいい.

比較動画,撮ってあるんですけど動画だと上記の感想が伝わらなくてどうしたもんかなという感じです.そのうち載せます.

(12 / 10追記) 静音化ではないですが,皿調整の記事も書きました.そちらもどうぞ.

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